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無料のスキャンツールは信用出来る?

無料のスキャンツールは信用出来る?

シマンテック社のセキュリティチェックなど
ウイルス対策ソフトベンダーなどが無料で公開しているウイルススキャンツールがありますね。

ウイルス対策を施していないパソコンがウイルスに感染した時や、
万が一インストールしているセキュリティソフトで太刀打ち出来ない場合は
これらのツールが活躍するはずですが、無料で利用できる分信頼出来るのか少し不安です。

そこで実際にウイルスに感染しているパソコンでこれら無料で公開されているスキャンツールを実行し、
信用できるのか調べてみました。

無料で利用できるツール一覧!

今回管理人が検証したツールを下記の表に掲載します。

ツール名称 インストール作業 セキュリティ対策チェック ウイルス
スキャン
ウイルス駆除 スキャン箇所
選択
Bitdefender QuickScan ブラウザに
アドオンを追加
× × ×
Dr.Web CureIt! × ×
F-Secure
へルスチェック
×(Javaが必要) × × ×
F-Secure
オンラインスキャナ
X(Javaが必要) ×
F-Secure
Safe Easy Clean
× × ×
Kaspersky
Virus Removal Tool
×
McAfee
Security Scan Plus
× ×
Trend
Micro HouseCall
× ×
Microsoft
Safety Scanner
× × ×
Symantec Security Check × × ×
Sophos
Virus Removal Tool
× ×

実際に使ってみた!

今回の検証でネット上でサンプルとして掲載されている新しいウイルスを数種類ダウンロードし、
検出能力と駆除能力などを調べました。

BitDefender QuickScan

当サイトでは毎度おなじみのBitDefender社のオンラインスキャンツールです。

BitDefender QuickScanはブラウザの拡張機能(アドオン)として利用可能なスキャンツールで、
かなり早く終わるクイックな検査ですが、ウイルスを難なく検出してくれました。

しかし、感染ウイルスの個数や、感染場所までは教えてくれませんし、駆除も行なってくれません。
このへんは製品を無料体験するか購入してくれということなので、仕方ありませんね(苦笑

Dr.Web CureIt!

ロシアのウイルス対策ベンダーはKasperskyが有名ですが、ロシアの政府機関が採用しているウイルス対策ソフトはDr.Web社の製品です。
そのDr.Webが提供している無料で利用できるウイルス駆除ツールがDr.Web CureIt!です。

ダウンロードした駆除ツールを起動すると、少し見づらいですが画像のように強化保護モードという状態でツールが起動します。

Dr.Web CureIt!

デスクトップがまともに操作できなくなるウイルスに感染した場合に、この保護モードは有効ですが、
特に問題がなければここは”キャンセル”クリックして通常モードに戻ったほうが快適に操作出来ます。

肝心のウイルスの検知能力ですが、なんと検査に20分以上も費やしたのに全く検出できませんでした。

Dr.Web CureIt!

フルスキャンを行えば検出されたかもしれませんが、ツールを立ち上げた時にクイックスキャンが自動的に選択されてしまうので二度手間になりますし、
検査時間がかなり長くなると思います。

そのためこのDr.Web CureIt!はあまり使いづらいツールかなと思います。。。

F-Sequre Health Check

ウイルス検査とは関係ありませんが、パソコンのセキュリティ対策を確認することが出来るのがこのF-Sequre Health Checkです。
アプリケーションの更新情報の確認が出来るので、セキュリティ対策の確認にオススメです。

あああ

F-Sequre Health Chechその3

F-Sequre Online Scan

F-Sequreが提供しているオンラインスキャンは指定フォルダだけをスキャンが出来て、さらに駆除までしてくれます。
検出も悪くないように感じました。
しかし、どこのフォルダにウイルスがあるのか教えてくれないのが不満なところです。
さらに検体として使用したウイルスが混入されているExcelやWordのファイルをスキャンしてもウイルスを検出してくれませんでしたので、
ファイルにウイルスが混入していないかチェックする目的でスキャンを行うのには向いていないと思います。

F-Sequre Online Scannerその1

F-Sequre Online Scannerその2

F-Sequre Safe Easy Clean

このSafe Easy Cleanはオフライン環境で使用可能な使い捨て型ウイルス駆除ツールです。
実行後一度再起動をして、すぐにウイルス検査が始まります。
それから、デスクトップが完全に真っ黒の状態でこのSafe Easy Cleanだけが起動している状態ですので、
ほかのアプリケーションはこの駆除ツールを終了させるまで基本的に起動出来ません。

F-Sequre Safe Easy Cleanその1

F-Sequre Safe Easy Cleanその2

肝心のスキャン結果ですが、Dr.Web CureIt!同様にウイルスを検出することが出来ませんでした。
したがって管理人としては、同じF-SequreでもOnline Scannerのほうがオススメしたいところです。

F-Sequre Safe Easy Cleanその3

Kaspersky Virus Removal Tool

総務省と経済産業省が共同で運営している「サイバークリーンセンター」のホームページでも紹介されているのが
このKaspersky Virus Removal Toolです。

名前の通り、ウイルススキャンと駆除の両方をしてくれます。
日本語で利用できない点が残念なところですが、管理人が今回検証したツールの中では一番良かったです。

検査方法はAutomatic Scan(自動スキャン)とManual Disinfection(個別にスキャン)がありますが、
パソコン全体をスキャンする場合は前者を選択しておきましょう。検査中にウイルスが発見されると、ポップアップが表示され処理の仕方を尋ねてきます。

ウイルスを無効化出来そうなファイルの場合は”Yes, perform(recommended)”を選択しておきます。
もし無効化出来なかった場合、誤検出の可能性がないなら”Delete(recommended)”をクリックすれば駆除してくれます。

Kaspersky Virus Removal Toolその1

Kaspersky Virus Removal Toolその2Kaspersky Virus Removal Toolその3

McAfee Security Scan Plus

Adobe Flash Playerをインストールする際に、オプション項目のところによくあるのがこのツールです。
実際にこのツールを利用するのにインストールが必要となります。

ほかのツールと同様にウイルスに感染した状態でスキャンしてみたところ、ウイルスを検出せず、
見たことがない危険なサイトを閲覧しているという誤検出をしました(苦笑

McAfee Security Scan Plus

ところで私の兄と友人がこのソフトを入れておけば大丈夫だと勘違いしておりましたが、
このソフトはMcAfee製品を宣伝するためだけユーザには全く無意味なソフトですので、インストールしてしまった方は削除しちゃいましょう!

Trend Micro HouseCall

ウイルスバスターを提供するトレンドマイクロ社が提供するオンラインスキャンツールです。
現在”トレンドマイクロ オンラインスキャン”が利用できないため、こちらのHouse Callを紹介します。

ただ、このツールを入手するためには会員登録が必要で、その時に勤め先まで入力する必要がありますので、
利用するにはかなりハードルが高いソフトです。

Trend Micro HouseCallその1

さらに誤検出が多いという評判ですが、管理人が検証してみたところ、誤検出はありませんでした。
しかし、F-Sequre Online Scanner同様に感染場所を教えてくれませんし、駆除するなら製品を購入してくれというものです。
もし誤検出があった場合に、駆除するなら製品を購入してくれというはかなり悪質ですけど・・・(汗

Trend Micro HouseCallその2

Microsoft Safety Scanner

Microsoft社が提供している使い捨てのウイルス駆除ツールです。
ダウンロードしてからの有効期限が10日間ですので、再度実行するには新しくダウンロードし直す必要があります。

さてウイルス検出についてですが、少し微妙です。
ウイルスとして検出したものは自動的に駆除されますので、万が一誤検出だった場合は結構困ります・・・。
また例のごとく感染場所を教えてくれません。

Microsoft Safety Scannerその1

Microsoft Safety Scannerその2

Microsoft Safety Scannerその3

Symantec Security Check

ノートン製品を販売するシマンテック社が提供しているオンラインスキャン機能です。
セキュリティ対策チェックとウイルス検出が出来ますが、利用できるブラウザはInternet ExplorerのみでActiveXコントロールを有効にしておく必要があります。

Symantec Security Checkその1

さて、まずセキュリティ対策チェックを試してみたところ、セキュリティの状態は不明と出ました。
危険なら危険だと表示してもらいたいものですが、不明ってなんやねん!って感じですよね・・・。

Symantec Security Checkその2

気を取り直して今度はウイルス検査を検証してみました。
ウイルス検査の結果を見ると、感染箇所をきちんと教えてくれますし、どのウイルスに感染しているのかもわかりましたが、
検査方法がシステム全体スキャンしか選べないようです。そのため検査が終わるのにかなりの時間がかかりました。

また、消し忘れていた前の古いウイルス検体ばかりを検出し、新しい検体はほとんど検出されませんでした。

Symantec Security Checkその3

Sophos Virus Removal Tool

英国企業のソフォス社は法人向けのセキュリティソリューションしか提供しておりませんでしたが、
近年個人向けにAndroidやMacのウイルス対策ソフトを提供し始めました。

同様に個人が無料で利用できるウイルス駆除ツールが公開されています。
なお、このソフトを利用するにはパソコンにインストール作業をしなければいけません。

Sophos Virus Removal Toolその1

さて、肝心のウイルスの検出精度ですが、少し物足りない気がします。
ただ、レジストリも修正してくれる機能があるのは嬉しいですね。

Sophos Virus Removal Toolその2

Sophos Virus Removal Toolその3

信頼性はイマイチ・・・

これらのツールを使ってみて一番良かったのはKaspersky Virus Removal Toolです。
しかし、本当にすべてウイルスを取り除くことができているのか不安です・・・。

そこでBitDefenderのコマンドライン版でCドライブをウイルススキャンして、
ウイルスが残っていないか確認してみました。
すると・・・・

Sophos Virus Removal Toolその2

こういう感じでウイルスがどんどん検出されました(汗

一番良かったカスペルスキーの駆除ツールですらこの程度です。
無料で利用できるウイルス駆除ツールで完全に駆除することは難しいようですね。

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