Kaspersky Internet Security 2012
独自機能を多く持つKaspersky Internet Security。
特徴的なものとして挙げることが出来る「仮想環境」や、高性能スキャンエンジン搭載、
強力なファイアウォール機能、詳細設定等、セキュリティにおいて、
非常に優秀なウイルス対策ソフトです。
ただ、難点としては少々設定が難しく、さらに動作が他社製品に比べると重くなりますので、
パソコンのスペックに注意する必要があります。
価格 | フィッシング対策 | 個人情報保護 | 有害サイトブロック | WEBサイト 安全評価 |
ファイアーウォール |
6,279円/年 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
電話サポート | 迷惑メール防止 | パソコン最適化 | レスキューCD作成 | バックアップ | ゲームモード |
9:30-18:00 | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
仮想環境を使用することでウイルスの脅威からパソコンを守る!
Kaspersky Internet Security 2012 の特徴ともいえる仮想環境、
これは「セーフデスクトップ」「セーフブラウザー」という機能のことを指します。
どちらのモードも、仮想環境でプログラムを実行させることにより、
もしウイルス感染しても、実際のOS・パソコンへの被害を与えることがありません。
被害があっても仮想環境上で処理できるということです。
この機能を使えば、もし仮に不正プログラムが実行されたとしても安心出来ます。
■注意!!■
「セーフデスクトップ」モードは、64bit OSでは動作不可なんです・・・。
ネットショッピングも安心!セキュリティキーボード機能!
個人情報で盗まれると怖いものの中に、銀行情報やクレジットカード情報などがありますよね、、
特によくネットショッピングをされる方であれば・・・
こういった不安は常に付きまとうものではないでしょうか。
そこで活躍してくれるのが、セキュリティキーボード機能です!
セキュリティキーボードをしようすることで、キーロガー(スパイウエアの一種)による、
情報漏えいといったものを防ぐことが出来ます!
これらの情報が漏えいすることによる被害は年々増えています。
WEB上でよく入力されるようであれば、セキュリティキーボードの利用をおススメいたします!
↑セキュリティキーボードの使用は個人情報保護には有効です!
Kaspersky Internet Security 2012のレビュー
ソビエト連邦の国防省とKGBが協賛していた学校で暗号学を学び、
2009年にロシア連邦大統領からロシア国家勲章を授与された創設者が開発しており、
日本ではAKBがイメージキャラクターを務めているソフト、それがKaspersky Internet Security・・・
↑極シンプルなメイン画面だと思います!
↑Kaspersky Internet Security 2012ではクラウドプロテクションが更に進化!
以下セキュリティソフトの各評価機関の最新データと、管理人独自の検証テスト結果です。
管理人独自のセキュリティソフトの検証結果 | ||||
起動時間 | PCMark 7 (Build 1.0.4.0) |
CrystalMark 2004R3 | ネット回線速度 (下り) |
ネット回線速度 (上り) |
79秒 | 1208 | 81146 | 64.31Mbps | 5.08Mbps |
ウイルスを発見できた数 | ウイルス感染を防げた数 | 使いやすさ | ||
92 | 62 | やや難しい |
AV-comparative.orgによる主要テスト結果 | |||||
テスト名 | Real-World Protection Test |
File Detection Test | Heuristic / Behaviour Test | False Alarm Test | Performance Test |
実施月 | 2012年6月 | 2012年3月 | 2012年3月 | 2012年3月 | 2012年6月 |
評価 検証結果 |
Advanced+ ★★★ 99.4% |
Advanced+ ★★★ 99.3% |
Advanced+ ★★★ 97% |
9 false alarms. (6位/23製品中) |
Advanced+ ★★★ 186.6/200 |
AV-TESTの家庭向けセキュリティソフトのテスト結果 | ||||
2012年6月 | ||||
Protection | Repair | Usability | Total | 認証 |
5.5/6.0 | 6.0/6.0 | 5.0/6.0 | 16.5/18.0 | ○ |
Matousecのセキュリティソフトの検証結果 | |
ファイアーウォールの防御率 | 28% |
軽さについて
まずは検証機関のテスト結果から見ていきましょう。
av-comparativesのPerformance Testの結果はギリギリAdvanced+ですが、
軽いと言われているESETやavast!などと比べると、そこまで良い結果を残せていません。
AV-TESTでも、パソコンにインストールすることによって日々の動作に影響する時間が、
各社ソフトの平均値が10秒に対して、Kasperskyは14秒と遅めです。
そして、管理人独自の検証テストですが、
起動時間が79秒と結構遅くなりました。
さらにPCMark 7のスコアが今回の検証テストでもワースト1位の結果を出してしまいましたし、
インターネットのダウンロード速度もワースト1位、
アップロード速度はワースト2位という結果になりました。
以上のことより、Kaspersky Internet Securityを導入すると、
パソコンにかなりの影響が出るということがわかりました。
マルウェア対策
ウイルス対策はかなり優れていると言えます。
av-comparativesの結果は全てAdvanced+を獲得しています。
AV-TESTでもトータルスコアが16.5/18.0点で、
評価された製品の中でベスト2の成績です。
(ちなみに一番はBitDefender Internet Security)
さて、独自の検証テストでは思ったほど検出出来ず、
検出できた数が92個、感染を阻止できた数が62個でした。
感染を阻止出来た数が低いのは少し残念ですね・・・。
しかし、総合的なことを踏まえるとKaspersky Internet Securityのウイルス対策は
かなりしっかりしていると思います。
多少動作にもたつきが生じるのもやむを得ないといった感じでしょうか・・・
↑ウイルスが検出されたときにタスクトレイに表示される。
ファイアーウォール
Kaspersky Internet Securityのファイアウォールは非常に優れた防御性能がありました。
アプリケーションごとにルールを設定する場合でも、
ほぼ全てのアプリケーションが一覧として表示されるので設定が楽です。
以前までMatousecのファイアーウォールリークテストで
防御率93%という高い割合を誇っていましたが、最新データでは28%まで落ちてしまっています・・・。
スパム対策
以前のバージョンまでのKaspersky Internet Securityの迷惑メール対策機能では
正規のメール50通以上と迷惑メール50通以上のサンプルを用意して学習させる必要がありました。
しかし、今年度のKaspersky Internet Security 2012では、
クラウドプロテクションのKaspersky Security Networkから正規メールと迷惑メールの情報を
取得するようになったので、わざわざ学習させる必要性がなくなりました。
精度も以前と比べて向上しましたので、安心して利用できるようになりました♪
個人情報保護機能
Kasperskyの場合、個人情報保護機能はペアレンタルコントロールの機能の一部となります。
登録した個人情報がネット上に送信されるのを防ぐということですが、
実際に検索エンジンに登録した情報をコピペして検索にかけてみると、警告ページが出ますが、
Amazonなどのショッピングページだと普通に送信してしまいますので、
精度的にイマイチな感じです。
WEBサイト評価機能
Kasperskyの製品にもWEBサイト評価機能が備わっています。
しかしながらIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のページを不明と判定したりなど、
精度的にはイマイチといった感じですので、あまり信頼しないほうがいいでしょう。
ペアレンタルコントロール機能(有害サイトアクセス対策)
Kaspersky Internet Securityの保護者機能では、
パソコンの使用時間、アプリケーションごとの制限、閲覧禁止カテゴリなどの設定が出来ます。
精度的には誤検出もありますので、使い勝手は普通と言えます。
ゲームモード
バックアップ機能
バックアップ機能はありません。
どうしても必要な場合はWindows標準のツールを使うか、別途用意しなければいけません。
ただ他社セキュリティソフトにバックアップ機能が搭載されていても
あまり大した機能じゃないことのほうが多いので、ここはウィークポイントにはなりません。
仮想実行機能
このページの最初の方でも取り上げたKasperskyの目玉機能のひとつの仮想実行についてです。
仮想実行とは、パソコン内に仮想環境を構築します。
その中でたとえ強力なウイルスに感染したとしても、現実の環境と切り離されているために、
パソコンは何の影響も受けることはありません。
さて、Kaspersky Internetr Securityでは
個別のプログラムを仮想環境で実行させるだけではなく、
ブラウザを仮想のものにするセーフブラウザ、
デスクトップ全体を仮想環境にするセーフデスクトップがあります。
セーフブラウザの開始をクリックすると、指定したブラウザが仮想実行されて立ち上がります。
ブラウザが緑色の枠に囲まれていれば、仮想実行されているということになりますので、
安心してインターネットバンキングやショッピングが出来るようになります。
残念ながら今回検証パソコンが64bit OSだったために、セーフデスクトップは実行出来ませんでした。
最近のパソコンがメモリが4GB以上搭載しているものも多いため、OSが64bitであるものが多いはずなのですが、未だに64bitはサポートしてもらません・・・。
Kaspersky Internet Securityのダメなところ
アンチウイルス対策は驚異的にすごいのですが、
WEBサイト評価だったり、個人情報保護機能が甘い気がします。
また仮想実行機能のひとつのセーフデスクトップが64bit OSだと作動しないのは
あまりにも残念です。
あと、オンライン・ゲームとの相性の悪さが有名で、
わかっているだけでも以下のゲームが正常に起動しなくなることが正式に確認されていて、
Kaspersky Internet Securityをアンインストールすると元に戻ります。
・777 TOWN.net
・NEXON777
・ファンタジーアース ゼロ
・CABAL ONLINE
・ペーパーマン
・コンチェルトゲート フォルテ
・トキメキファンタジー ラテール
・WarRock(ウォーロック)
・Wizardry Online ~汝、死忘れるなかれ~
ウイルス対策はかなり強力!
Kaspersky Internet Security 2012 のウイルス対策はかなり強力で、
ファイアーウォールの強力なウイルスによるリークテストでの素晴らしい結果を出しています。
強固なウイルス対策がされているソフトなので、
32bit OSをご利用中の方でセキュリティ意識の高い方におすすめします。